『1-素印象と多元解釈論』
理論の出発点となるのはこちらのプルチックの感情の輪というものです。
感情の分布を3次元的に図示したもの(画像は2Dに広げられている)で、心理学者のロバート・プルチックさんが提唱しました。
世間ではこの図に対しての反論がいくつかありますが、ここではこの図が合っているものとして話を進めます。
(予備知識)プルチックの感情の輪の基本的な性質
複数の感情が同時に存在する時、それらは特殊な場合を除き合成される。
例:[恐れ+喜び=信頼]
特殊な場合について、[喜び+悲しみ]がある。これらは対極に位置する為、合成された感情の位置が1つに定まらず対消滅する。ただし、これは合成する感情が2種類である場合であり、3種類以上になるとさらに別の合成できないシチュエーションが生じる。
例:[喜び+嫌悪+驚き]
これは対極に位置しているわけではないが、やはり合成した感情の位置が一つに定まらない為対消滅する。
複数の感情を合成しても対消滅が起こらない条件は、合成しようとする全ての感情が範囲180°未満内に存在することである。今後からこの対消滅が起こらない範囲を存在可能領域と呼ぶ。